「あーみんは出席できるの?」
「当然。もうスケジュールも確保したわよ。実乃梨ちゃんは?」
「もちのロン。リーチ一発裏三つだよ」
「でさ、相談ってのは、結婚祝いをどうしようかってことなのよ」
「そうだね〜……昔のヨーロッパじゃ薔薇の刺繍をした真っ白なシーツを贈ったなんて話もあるけど」
「へー」
「んで、初夜が明けると白薔薇が赤い薔薇に変わっているという」
「……ま、高須君とタイガーはその段階はとっくに突破してるしね」
「普通はどんなの贈るんだろうね?」
「欲しがってた家電贈ったら、他の人と被りまくって同じ物が五台も六台も……なんてことも聞くし、洗剤とかの消耗品がいいんだろうけど、あいつらに当たり前の物贈るのってなんか面白くないじゃない」
「なるほど……それじゃ、カーブでいく? シュートにする?」
「……ごめん、あたし、その違いがわからないんだけど」
「ざっくり言うと、カーブは外に逃げる球で、シュートは内側に食い込んでくる球だね」
「なるほど……それじゃシュートで」



「竜児、何だったの?」
「おう、宅配便だ。櫛枝と川嶋から結婚祝いだってさ」
「……ちょっと早くない?」
「配達の日付を間違えたってわけでもないみたいだな。まあ、式の前後は忙しいし、気を使ってくれたんじゃねえかな」
「どれどれ、こっちの大きい方は……あ、ばかちーからね」
「櫛枝のは……スタミナドリンクのセットか。さすがはスポーツ選手ってとこかな。川嶋のは何だ?
 ……おい、大河?」
「……べ、ベビー用品」




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